安いワインと高級ワインの違いは?なぜ値段がこんなに違うの?

shinya

2018.09.19 公開 | 2018.09.19 更新

ワインショップに行き、棚に陳列されているワインを見ると、その価格差には驚かされます。

さらにワインショップの少し奥に進むと、ワインセラーがあり、その中のワインの値段を見ると、〇〇万円!

スーパーでは1000円で買えるようなワインもあるというのに、何でこんなに高いワインがあるのでしょう?安いワインと高級ワインの違いとは何なのか。

実はブドウの育て方や、ワインの造り方、投機対象ゆえの希少性など多くの違いがあるんです。

それではその違いを詳しく見ていきましょう。

原材料や製法の違い

ワインの値段を左右する要因には原料であるブドウの違いと、ワインの製法の違いというものがあります。

基本的に安いワインは、利益を出すために「質より量」を意識して生産しています。それに比べ、高級ワインは「量より質」を意識しています。

そのため、ワインの値段が大きく変わってくるのです。

ブドウの違い

まずワインはどれだけ良いブドウが収穫されるかによって、大きく品質が左右されます。

安いワインと高級ワインの違いでわかりやすいのは、「収量」の違いです。「収量」とは、ある1本のブドウの樹から、どのぐらいのブドウ果汁が搾れるか、ということです。

一般的に安い価格帯のワインは、あまり収量を制限せずに、樹にたくさんのブドウを実らせています。

一方、高級ワインはというと、「剪定」という作業を厳しく行うことにより一本のブドウの樹になる実の量を減らします。

そのため、同じ広さの畑でも、高級ワインの方が搾れる果汁の量が少なく、ワインを造るうえでの「原価」が高いと言うことができます。

なぜそのように収量を抑えるのかというと、ブドウの樹が地中から吸収した養分を、少量のブドウの実に行き渡らせることができるので、質の高いブドウを収穫することができるのです。

また高級ワインでは、樹齢が高いブドウの樹を使用することが多いです。

樹齢が高いと、厳しい剪定をせずとも、できるブドウの実が少ないので、凝縮感あるブドウを収穫することができます。

そして樹の根も地中深くに伸びているため、地中から多くの要素をブドウにもたらしてくれます。

製法の違い

次に製法の違いを見ていきます。製法の違いは設備やスタイルの違いによって様々ありますが、高級ワインほど「丁寧なワイン造りを心掛けている」と言えます。

収穫は機械収穫ではなく、傷をつけないように手作業で行います。

収穫したブドウも大きいトラックに積むのではなく、小さなかごに入れて、何度も運びます。

大きいトラックに入れると、重力で下のほうのブドウはつぶれて、果汁は漏れてしまいますし、果皮に傷がつき酸化が始まってしまい、良い果汁が搾れません。

また高級ワインの製造現場では、醸造や熟成の段階で樽を使用している生産者が多くいます。

ステンレスタンクではなく、樽を使用することにより、樽から溶け出す成分や樽に住み着く乳酸菌などが味わいにコクや風味を与えます。

また樽の隙間からの空気接触により、ワインに複雑味を与えてくれます。

しかし、樽を使用すると、ステンレスタンクよりも温度の管理が難しく、しっかりとした温度管理が必要です。

また衛生面でも、掃除などで手間がかかりますので、これらがワインの値段にも影響を与えていると言えます。

熟成期間

熟成期間でも、値段に違いが出てきます。

安いワインは熟成期間が短く、また熟成も樽ではなくステンレスタンクを使用しているものが多いです。

たくさんのワインを早く売りたいため、長い熟成が可能な場所の確保、熟成中の管理などのコストはかけたくありません。

一方高級ワインは、熟成期間が長めであり、樽を使用することが多いです。

熟成期間の長さの違いは、特にスパークリングワインで顕著です。

比較的安価なスパークリングワインは、あまり瓶内熟成期間をとらないものが多いですが、高級なシャンパーニュだと、10年以上瓶内熟成させるものまであります。

瓶やコルクの品質の違い

瓶やコルクでも、違いがあります。

高級ワインのほうが、長期熟成のポテンシャルを秘めているものが多いので、コストがかかりますが比較的頑丈で重厚なボトルが採用されています。

瓶の底に窪みがあるワインも、熟成を意識しているものです。高級なワインではかなり窪みが深いものもあります。

コルクも多くの種類があり、使い分けられています。

高級ワインでは天然コルク栓といって、コルクをそのまま打ち抜いた良質な物を使用しています。

また長い熟成期間に耐えられるよう使用されるコルクは通常のものより長いです。

安いワインのコルクは、圧搾コルク栓といってコルク粒を集めて作ったものや、樹脂栓といってもはやコルクではなく、シリコンを使って作れたものを使用しているのが大半です。

そのコルクの価格は、数十円~数百円のものまであり、総本数で考えるとコストに大きく差が出できます。

その他の違い

ブドウやワインの生産工程以外でも、価格に違いが出る要素があります。

生産量(希少性)

ワインも市場で流通しているものなので、人気があり流通本数が少ないワインは、価格は上がります。

先ほど解説したように、高級ワインは搾れる果汁が少ないので、生産されるワインの本数も少なくなっており、流通本数も少なくいです。

ブランド力

ワインのブランド力でも価格は上がります。

例えば、スパークリングワインのシャンパーニュは「シャンパン」との愛称で親しまれており、高級スパークリングワインの代名詞のように言われています。

そのため、「シャンパン」であることで価格が比較的高めで取引されています。

次に、「オーパス ワン」「サッシカイア」「ティニャネロ」などワイン名がブランドとなっており、価格に反映されているものもあります。

それは元々人気があり、ブランド化していったものなので、高品質であるといえます。

また、オーナーが有名な方であるためにブランド化されているワインもあります。

有名なものだとブラッド ピットとアンジェリーナ ジョリーが南フランスで所有している「ミラヴァル」や、サッカー選手のイニエスタが所有している「ボデガ イニエスタ」などがあります。

投機対象となっているか

投機対象となっていても、ワインの値段は上がります。

人気のある造り手のワインを購入し、寝かせておくことで、飲み頃の時に価格が上昇していることがあります。

かの有名な「ロマネ コンティ」は世界最高品質のワインのひとつであり、生産本数も少なく、熟成のポテンシャル、ブランド力も揺るぎないので、投機対象とされることが多いです。

また、ブルゴーニュの神様とも呼ばれるアンリ ジャイエ氏の造るワインは、彼が他界したことにより、世界中のワイン愛好家が探しており、かなりの高価格で取引されています。

どんどん流通量は減ってくるため、投機対象になっています。

ですがそのようなワインは偽物も多く、購入される際には信用できるショップでの購入をおすすめします。

これはなかなか先見の明が必要ですが、自身がお気に入りのまだ有名でないワインを購入して、保管しておくと値段が上がる可能性があります。

それが高品質であれば、評論家や雑誌に取り上げられて、一躍人気が出ることがあります。日本でも漫画「神の雫」で取り上げられたワインは、価格が上がったものが多いですね。

まとめ

値段が違うのにはそれだけの理由があります。

値段が高ければ高いほうが美味しい、とは限りませんが、同じ種類のお酒でここまで価格差があるものはワイン以外にはあまりありません。

たまにはリッチに、高級ワインを楽しむことができるのも、ワイン好きの醍醐味ですね!