【完全版】ワイングラスの選び方とおすすめブランド

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.08.21 公開 | 2018.09.06 更新

ワインとグラスの関係は、私たちが服を選ぶのと同じかもしれません。

私たちが、気分や状況、雰囲気などで服を選ぶように、ワインも味わいやその場の雰囲気で、まとうグラスを変えてあげることで、ワインの表情やキャラクターが変化していきます。

そんなワイングラスですが、どんなワインにどんなグラスを合わせるのがいいのでしょうか。

ワイングラスの選び方

ワイングラスの選び方、ですがその前に、グラスには部位によって名称がついているのをご存知でしょうか。

まず口元の部分、唇が当たるところですね。ここは、「リム」といいます。リムの厚みが薄いほど、口に入るワインがよりなめらかになり、味わいが美味しく感じられます。また、リムが小さくすぼまっていれば、ワインの香りがグラス内にとどまってくれ、長く楽しむことができます。

次に、ワインが入る部分。これは、「ボウル」です。基本的には、このボウルの形によって、グラスとワインの関係が変わっていきます。

3番目は、手で掴む部分。英語で脚という意味の「ステム」と呼ばれています。この部分が長いほど、ワインに手の温度が伝わりにくくなるため、良いグラスであると考えられます。

最後は、グラスを支える台座の部分。「フット」もしくは「プレート」と呼ばれます。

色付きのグラスは選ばない

さて、グラスの選び方ですが、そもそもの前提として「色のついたワイングラスは選ばない」ということがあります。

ブラインド・ティスティング用に、ブラックグラスもありますが、これはワインの色で味わいや香りを判断しないようにするものです。

しかし、普段ワインを楽しみたいときは、その色も含めて楽しみたいですよね。

そのため、色のついたワイングラスを使用すると、ワインの持つキレイな、艶やかな色を愛でることができません。

そのため、透明なグラスを選ぶようにしましょう。

料理・ワイン・グラスの関係性

一般的にワインは、料理の構成によって決まります。コース料理であれば、そのコースに合わせて、ペアリングしたり、コース全体に合うようにボトルワインを選ぶことが多いでしょう。

また、アラカルトでは前菜には前菜に合うワインを、メインディッシュの肉や魚、またパスタ、ピザ、米などには、それに合うワインが選ばれます。

そのワインによって、ふさわしいグラスが決まってきます。

つまり、料理を選ぶ段階で、ワイングラスも決まっているということです。

赤ワインに合うグラス

赤ワインにグラスを合わせるときは、そのワインのスタイルを考えてみます。

ガメイやマスカットベリーAなどの軽やかな赤ワインを楽しむのに最適なのは、いわゆるワインのグラスときいて想像されるチューリップ型のグラス。

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ボウル部分が大きく広がっているブルゴーニュグラスは、名前の通り、ブルゴーニュ産のワインやピノ・ノワールなどの繊細で華やかな香りを持つワインに合います。

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ワイングラスを大きくしたような形のボルドーグラスは、ボルドーのワインやカベルネ、シラーなどのタンニンがしっかりとあり、フルボディの赤ワインと合わせるのがいいでしょう。

グラスが大きいことで、空気を含ませるために行うスワリングがしやすくなり、ワインが開く手助けをしてくれます。

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同時に、家飲みや大人数などで様々な種類のワインを気楽に楽しむとき、持っていると便利なのが、ステムレスのグラス。
脚がないため、倒れる心配がなく、気軽にワインを楽しむことができます。

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白ワインに合うグラス

白ワインのグラスを選ぶときは、赤ワインのときよりもシンプルです。樽熟成をしているのかどうか。

爽やかな白ワインを楽しむのに最適なのが、リースリンググラスやソーヴィニヨン・ブラングラスといった小ぶりなボウルのチューリップ型グラス。

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樽熟成をしている白ワインは、シャルドネグラスやモンラッシェグラスと呼ばれる、ボウル部分が緩やかにカーブしているグラス。ふくよかで複雑な香りや果実味を感じ取れるグラスです。

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また、赤ワインと同様、パーティーや家で楽しむときには、ステムレスのグラスがオススメ。

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スパークリングワインに合うグラス

シャンパーニュやカヴァなどのスパークリングワインには、基本的にフルートグラスと言われる背の高いワイングラスがオススメ。背が高いため、下から立ち上る泡を、目で楽しむことができます。

フルート型には、ストレートに細長いものと、若干膨らみのあるものの2種類があります。

また、シャンパンタワーや海外のパーティーなどで使われるのがクープグラス。
リムが広がっており、浅いため、パーティーでの利用にぴったりです。

また、フルートグラスは顎をあげなければならず、女性、とりわけ首筋のシワが気になる方には、こちらのクープ型を好む人もいます。

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最後に、高級シャンパーニュやブラン・ド・ノワールといったふくよかで、エレガントな香りを持つスパークリングワインは、リースリンググラスで楽しむことで、香りが広がり、よりワインとして楽しむことができます。

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ワイングラスの人気メーカー

ワイングラスを選ぶ、といえども世の中にはいくつものグラスメーカーがあります。

それぞれの特徴や代表すべきモデルが異なります。

ここでは、人気のあるメーカーの特徴やモデルを紹介していきます。

RIEDEL(リーデル)

1756年に創業し、現代のワイングラスの形を作ったメーカー、リーデル。

それぞれのブドウ品種や産地によって合うグラスが違うとし、140種類以上のグラスを制作し、中には日本酒専用のグラスも。

代表的なモデルは、レストランでも使用されているハンドメイドの「ソムリエシリーズ」。

その他にも、ステムレスの「リーデル・オー」やステムに色を付けた「ファット・ア・マーノ」など、様々なグラスを提供しています。

Baccarat(バカラ)

超高級グラスメーカーとして人気を博すバカラ。

なんといっても、バカラといえば「アルクールシリーズ」でしょう。1841年から現在まで愛され続ける、この力強く重厚な形と、六角形のフット部分。いつかこのグラスでワインを楽しんでみたいものです。

LOBMEYER(ロブマイヤー)

こちらも言わずと知れた高級メーカー・ロブマイヤー。オーストリアで最初の照明とグラスのメーカーとして1823年に設立され、現在まで世界で愛用されています。

ロブマイヤーの代表といえば、その長いステムが優美で美しい「バレリーナ・シリーズ」です。

この軽さと美しさは、一度経験すると忘れられません。

SCHOTT ZWIESEL(ショット・ツヴィーゼル)

ドイツを代表するグラスメーカー・ツヴィーゼル・クリスタルグラス社。1872年に創業されて以来、「トリタン・クリスタルグラス」や「ドロップ・プロテクト」、「トリタン・プロテクト」など、ワインをより気軽に楽しむことができるグラスウェアを開発しています。

マシンメイドのショット・ツヴィーゼルで、代表的なシリーズは、「ヴィーニャ」。

世界で最も使用されているワイングラスであり、コンパクトで全体的に背の低いことから家庭でも気軽に使えるのがポイント。

Zalto Denk’Art(ザルト・デンクアート)

ヨーロッパでは、リーデルよりも使用しているレストランが多いのがこちらの「ザルト」。グラスコンテストで3部門1位を取り、ワイン業界でかなり人気のあるメーカーです。

ザルトが展開しているのは、1シリーズのみ。

地球自転の角度をボウルデザインに採用し、「神様から授かったワイングラス」と評されています。

木村硝子(キムラガラス)

日本のグラスメーカーとしてトップをひた走るのが、「木村硝子」。

工場を持たないメーカーとして、国内外の職人や工場とコラボし、オリジナルデザインのグラスを多数製作しています。

その木村硝子で、試したいのが「ピーポ オーソドックス・シリーズ」。

ソムリエや支配人などのプロの意見を参考にしながら作り上げた、至高の逸品。

ワイングラスに関するマメ知識

実は、今のワイングラスの形ができあがったのは、1950年代の後半のことなのです。

それまでは、装飾のされたラッパ型のものが主流でした。

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このように、実は知られていないワイングラスのマメ知識がいくつかあります。

そのいくつかをご紹介します。

ワインと同予算のグラスが基本

ワインの値段と味わいには、いくつかの関係性があります。

ワインの値段が高いものは、ブドウの質が高く、醸造の工程においても、新樽を利用したりと、こだわりが多いことがあります。

そのため、ワインの価格も上がってしまいます。

同時に、グラスも、ハンドメイドであれば高くなってしまいますし、マシンメイドであれば比較的安く生産することが可能です。

ハンドメイドがゆえに、繊細で薄く、こだわりのあるグラスができますし、マシンメイドであるからこそ、均一で日常使いで楽しめるグラスができます。

そのため、バーベキューやパーティーなどでカジュアルに楽しむシチュエーションで、そこまで高くないワインを楽しむときには、同程度の価格のグラスを。

少しかしこまった状況で、良いワインを楽しむなら、同じように良いグラスで楽しむことで、ワインの繊細な部分を感じることができます。

ワインの価格とグラスの価格を合わせることで、よりワインを楽しむことができるでしょう。

ワイングラスの正しい持ち方は?

ワイングラスを持つとき、何が正解かわからず、あまりワインを楽しめない経験をしたことがある人もいるかと思います。

正解はありません。持ちたいように持ってください。というのが、実際のところなのですが、いくつかマナーのようになっていることがあるので、そちらを解説します。

日本では、ステム(脚)を持つことがマナーとされています。

手の温度によってワインが温まることを防ぐこと、テイスティングの際に色や粘性を見るために、ステムを持ちます。

国際的に見ると、ボウルの部分を持つことがマナーとされています。

晩餐会やパーティーなどにお呼ばれされたときには、このようにして持ってみましょう。

ただ、家飲みのときやバーベキューなどでステムを持つことでワインがこぼれてしまったりしてはもったいないので、状況に応じて持ち方を変えるのがいいかもしれません。

つまり、持ちたいように持つ。これが正解です。

ワイングラスの洗い方

ワイングラスを洗うときに怖いのが、破損です。せっかく奮発して買ったワイングラスが、酔って洗浄したがゆえに、割れてしまった。という人もいらっしゃると思います。

ワイングラスは、35〜40度くらいのぬるま湯で洗うのが最適です。

その際、口紅や食事の脂が気にならないようであれば、ぬるま湯で流し続けるだけでキレイになります。

気になる場合は、普通の食器用洗剤をやわらかいスポンジに付けて洗います。

このとき、ボウルとステムを同時に持って洗ってしまうと、ポキっと壊れてしまうので注意が必要です。

洗浄が終わったら、マイクロファイバークロスやトレシーというグラス磨き用の布巾がありますので、それで拭くことでキレイに仕上げることができます。

が、最後の仕上げの際に、少し高めの温度で洗うことで、水分が容易に飛んでくれます。

一番大切なことは、酔っ払っているときに気合を入れて洗わないということです。

酔っているときは、ぬるま湯でつけておきましょう。

ワイングラスは消耗品

ワイングラスは、ガラスでできているので、比較的簡単に割れてしまいます。

落としてしまったり、ふとした瞬間に。

同時に、使えば使うほど、耐久性もどんどん落ちていってしまいます。

なので、なんでもないときにステムが折れてしまったりすることもあります。

ワイングラスは、消耗品だと考え、身の丈にあったものを使用するのが一番です。

まとめ

ワインとグラスの関係についてご紹介しましたが、実はイタリアなどではジョッキに、なみなみと赤ワインを注ぎ、ガチャガチャと楽しんでいます。

もちろん、よりよいグラスでいいワインを飲むことで、それまで感じなかったワインの個性や味わいが見えてきます。

ですが、それよりも大切なのはワインを楽しむということです。

素敵なグラスウェアをいくつか用意して、グラスによるワインの味わいの違いや、メーカーによる味わいの違いなど、楽しみながらワインとグラスの関係を知るのがいいような気がします。