カジュアルレストランやバルでワインを飲んでみよう!
2018.05.23 公開 | 2018.09.11 更新

ワインというと「複雑でわかりにくい」「難しい」というイメージが強いのではないでしょうか。
外で飲むときにワインを選ぼうと思っても、選び方が分からなかったりどう振る舞ったりすればいいかわからないと、せっかくの時間が台無しですよね。
ということで、今回はカジュアルなシーンで役に立つワインの選び方や飲み方などの注意点、知っておくとスマートなマナーについて解説します。
こちらを押さえておけば、おいしいワインを選ぶためのポイントがわかるので、お店でも通っぽく振る舞えるようになりますよ。
ワインは飲む順番でおいしさが変わる
初心者にとって、ワインは種類がたくさんあって難しいというイメージがあります。
その通り、赤や白だけでなくロゼやスパークリング、辛口から甘口までたくさんの要素の中から好みの味を選ばなければなりません。
自分に合った味を選ぶことも大切ですが、ワインを飲む順番を工夫することで味の特徴をつかみやすくなり、おいしく味わえます。
ワインは白から赤へ
西洋のコース料理をイメージすると分かりやすいですが、はじめにサラダやスープなどの軽い料理を食べ、続いて魚や肉などのしっかりした料理を食べていきます。
これは胃の調子を整えるという意味もありますが、人間の味覚が「濃い味に慣れやすい」という特徴を持っているからでもあるんです。
先に赤ワインを使ったソースの肉料理を食べてしまうと、みずみずしい野菜の味や淡白な魚の味が消えてしまいます。
ワインも同じように、先に赤ワインを飲んでしまうと白ワインのフルーティーさや繊細な酸味を感じにくくなるので、赤より先に白を飲みましょう。
軽いものから重いもの、辛口から甘口へ
同じ白ワイン・赤ワインの中でも、味わいが軽めのものと重めのものがあります。その場合は軽いものを先に選ぶとよいです。
赤ワインの場合はとくに分かりやすいですが、タンニンがしっかりしたワインを先に飲むと、若いワインのフレッシュさやフルーティーさが感じにくくなります。
また、辛口と甘口の場合は「辛口が先」です。
甘口を先に飲んでしまうと糖が口の中に残り、辛さだけが目立ったり白ワイン独特の軽やかな香りを感じにくくなったりします。
ワインの値段で決める場合は、安いものから高いものへ
ワインは気分に合わせて味で選ぶことが多いですが、値段も考えて選ぶ必要がありますよね。
- 気の合う仲間と飲むとき
- 恋人とデートをするとき
- 会社の同僚や上司と飲むとき
どのような人と飲むか、どんなシチュエーションで飲むかによって、安いものと高いワインを織り交ぜながら選ぶこともあるでしょう。
その際は安いワインを先に、高いワインは後に飲むのがおすすめ。一般的に安いワインはバランスに欠けていることが多く、シンプルな味わいです。
高いワインは味や香りが複雑になるので、先に飲んでしまうと安いワインでは物足りなさを感じます。
同じように、古いワインは時間とともに熟成が進んでより複雑な味わいになるので、若いワインよりも古いワインを後に飲みましょう。
バルや居酒屋で失敗しないために知っておきたいこと
外でせっかくワインを楽しむなら、間違ったワイン選びで失敗したくないですよね。
ここからは、カジュアルな居酒屋やバルでワインを選ぶときに知っておくべきポイントをいくつか紹介します。
ソムリエに選んでもらうときに伝えたいこと
お店にソムリエがいる場合は、まずいワインや好みに合わないワインを選んでしまうリスクは低いでしょう。
しかし、ソムリエに自分の好みにぴったりのワインを選んで選んでもらうためには、ちょっとしたコツが必要です。
- ワインに料理を合わせたいのか、料理にワインを合わせたいのか
- 味の好み
- ボトルの場合は予算を
ソムリエにワインを選んでもらうときは、以上の3点を伝えましょう。
味を伝える場合は好きな特徴も大切ですが、自分が苦手な特徴(酸味・樽香・渋みなど)を伝えるといいですね。
ワインによって最適な温度は変わる
ワインのおいしさは味そのものも大切ですが、飲み頃の温度によっても変化します。
一般的には白ワインより赤ワインの方が温度が高め、軽いワインより重いワインの方が高めの温度で飲むとおいしいです。
- 赤ワインは10~18℃
- 白ワインは5~14℃
- ロゼは7~14℃
- スパークリングは5℃くらい
このような温度の目安はありますが、自分の好みで冷やしたり温度を上げたりするのもアリです。
カジュアルなお店なら、氷を入れて楽しむこともできるでしょう。氷が溶けて薄まってしまうので、しっかりめのワインを選ぶとおいしく飲めますよ。
少人数のときはグラスワイン、大人数のときはボトルワイン
お酒を飲むのが苦手だったり2~3人の少人数だったりするときは、グラスワインを頼むのが一般的かもしれません。
しかし、2~3人程度の少人数でもお酒を飲むのが好きなメンバーのときは、ボトルワインで注文するのがおすすめです。
大人数のときはもちろん、お酒をたくさん飲むのであればボトルワインの方が安く済みますし、ボトルワインならではの楽しみ方があります。
ボトルワインは開けたてから最後の1杯まで飲むので、時間が経つにつれて味わいの変化が楽しめるんです。
開けたてはフレッシュで締まった感じのワインでも、温度が上がったり空気に触れたりすることで味がおどろくほどに変化します。
このような時間の経過による味わいの変化はワインの醍醐味であり、ボトルワインでしか味わえない体験です。
おいしいお店を見分けるポイントはグラスワインの数
自分でワインを選ぶ方法やおいしい飲み方をマスターしても、入ったお店の品揃えや管理方法が悪かったらどうしようもありません。
そのお店のワインがおいしいかどうかは、実際にお店に行ってみないと分からないのでは?と思う人も多いかもしれませんね。
しかし、目安となる見極めポイントはあります。それは、グラスワインの数を見ることです。
グラスワインが3種類以上あるお店はワインに力を入れており、それなりにワインがよく出るお店だと判断できます。
5種類以上あれば理想的。とくに、劣化が早いスパークリングをグラスで置いているところは、ワインがよく飲まれる人気店だと思ってよいでしょう。
ワインをスマートに飲むためのマナー
ここからは、カジュアルなシーンでワインを飲むときのマナーをお伝えします。
マナーを守ることよりもワインや場の雰囲気を楽しむことの方が大切ですが、マナーを知っておけばより楽しくスマートにワインを楽しめます。
グラスは脚を持ち、注いでもらうときは手を触れない
ドラマや映画で、グラスの胴体部分を持ってワインを飲むシーンを見たことがある人もいるかもしれません。
かっこよく見えますが、マナー的にはNG。ワイングラスの胴体を持つと、手の温度でワインが温まってしまいます。
ワインによっては温度を上げて楽しむものもありますが、手の温度はワインには高すぎるので、飲み頃を逃してしまうのです。
また、ワインを注いでもらうときは、グラスに手を触れないようにしましょう。
日本的にはつい手を添えたくなってしまいますが、ワインをこぼさないためにも、グラスはテーブルに置いたままにします。
男女でワインを楽しむ際は、男性が女性にワインを注ぐとスマートですよ。
ワインはグラスの4分の1くらいまで注ぐ
カジュアルなレストランやバルなどでは、自分たちでワインを注ぐ場面もあるでしょう。そのときは、グラスにワインを注ぎ過ぎないように注意します。
目安はグラスの高さの4分の1くらいです。注ぎ過ぎると不安定になりますし、グラスの中でワインを回す「スワリング」がしづらくなります。
スワリングができないと、ワインのおいしさを最大限に楽しめません。ペースが早い人がいるときは大変かもしれませんが、それも相手への思いやりもひとつ。
その都度その都度グラスに注ぐのがスマートです。
乾杯のときは無理にグラスを合わせない
日本的には乾杯をしてグラス同士を合わせるのが一般的ですが、ワインを飲む場合は注意が必要です。
西洋ではマナー違反だというのも理由ですが、グラスを合わせたときにワインがこぼれたり
グラスが割れたりするリスクがあるからです。
カジュアルなお店で使われているグラスの場合は、割れにくいように厚めのグラスになっていることが多いですが、それでも勢いよく合わせれば割れる可能性があります。
もし乾杯の際にグラスを合わせるなら、グラスが割れないように控えめに合わせるくらいにしておきましょう。
高価なグラスを使った高級レストランで乾杯するときには、お互いの目を合わせてグラスを少し掲げるようにするとスマートですね。
まとめ
今回はカジュアルなシーンでワインを楽しむために知っておきたい、ワインの選び方やマナーについて詳しく解説しました。
「ワインは難しくてよく分からない…」と避けがちですが、ポイントさえ押さえておけば初心者でもおいしいワインを選べます。
また、マナーを知っておくことでよりワインを楽しめますし、「飲みニケーション」にも役立つはずです。
今回の記事を参考に、ワインと一緒に友達や恋人との大切な時間や、会社の人たちとのコミュニケーションを深めていきましょう。