ミュラートゥルガウの特徴と味や香り、おすすめ白ワインまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.11.29 公開 | 2018.11.29 更新

ミュラートゥルガウ(Muller-Thurgau)は、白ワイン用のブドウ品種です。品種を掛け合わせた交配品種の中では、古くから存在し、比較的よく知られています。
交配品種の中では知られているとは言っても、まだまだ一般的には知名度が高くありません。味わい的に日本食と相性が良いので、もっと日本でメジャーになって欲しい品種のひとつです。今回はそのミュラートゥルガウについて説明していきます。

ミュラートゥルガウの特徴

交配品種は、人工的に受粉させ、種を作ります。そして畑で成長させて果実を収穫して経過を見る為、交配品種を作り上げるまでとても時間がかかります。このミュラートゥルガウは1882年にスイスで育成された交配品種です。

当初は、リースリングとシルヴァーナーの交配で生まれたとされていました。しかしシルヴァーナーではなく、シャスラである可能性が高まった時期もありました。ですが検査の結果、リースリングとマドレーヌ ロイヤルの交配品種であるとされています。マドレーヌ ロイヤルは、ピノ ノワールとトロリンガーの交配品種です。

ミュラートゥルガウのブドウの葉は中庸での大きさで、円形す。5つ深い切れ込みがあり、中間部がねじれています。房はやや大きめで、緑がかった黄色、果粒は楕円形です。

ミュラートゥルガウは熟すのが早く、収量が多い品種です。なので制限をしない限り、多くの果実が収穫できます。そして比較的幅広い気候に対応することができ、様々な土壌にも対応することができます。そのような意味で栽培はしやすいのですが、病気には侵されやすく、栽培には注意が必要な品種です。

ミュラートゥルガウの色

ミュラートゥルガウで造ったワインの色は、あまり濃くありません。かすかに緑がかかった淡い色調が多いです。甘口タイプに造られた場合、黄色みが強い色調になります。

ミュラートゥルガウの香り

香りは華やかで、爽やかなイメージが強いです。青リンゴ、マスカット、柑橘などの香りが特徴的です。そのフレッシュな香りを生かすため、ミュラートゥルガウを使用するワインでは、あまり樽熟成は行いません。

ミュラートゥルガウの味

ミュラートゥルガウで造ったワインの味わいは、軽やかでフルーティーなものが多いです。綺麗な酸味と、ニュートラルな味わいで、とてもお食事に合わせやすい白ワインです。長期熟成に向くタイプのワインは少なく、フレッシュさを大事にし、早くから飲むのに適しています。

ミュラートゥルガウと似た品種

似た品種として、ミュラートゥルガウの元であるとされていた2品種を紹介します。元であるとされていただけあり、ミュラートゥルガウはこの2つの特徴を併せ持っています。

リースリング

リースリングは、ドイツやフランスのアルザス地方を中心に、世界中で栽培されています。辛口から半甘口、デザートワインなど幅広いタイプのワインが造られています。リースリングは、アルザス地方で特に高貴な品種のひとつです。芯のある酸味が特徴的で、高級ワインにも多く使用されています。

シルヴァーナー

シルヴァーナーも、ドイツやアルザス地方で栽培されている品種です。シルヴァーナーの正式名称は、グリューナー シルヴァーナーです。個性の主張があまりない品種とされていますが。しかしその分、テロワールを映しやすい品種として、ワイン生産者には重宝されています。

ミュラートゥルガウの主な産地

ミュラートゥルガウは、1882年にスイスのトゥルガウで、植物学者のヘルマンシュラーによって初めに育成された品種です。その後ドイツなどに持ち込まれ、現在は多くの国で栽培されています。

ドイツ

ミュラートゥルガウの栽培面積が一番広い国は、ドイツです。以前はドイツ国内で、一番栽培されている品種でした。現在、栽培面積は減少傾向で、リースリング、ピノ ノワール、に次いで3番目の栽培面積です。しかし今も主要品種であることに変わりはありません。特にラインヘッセンでは広大な栽培面積です。比較的他の品種とブレンドして販売されることが多く、甘口~辛口まで様々なタイプが造られています。

オーストリア

オーストリアでは、全土でミュラートゥルガウが栽培されています。しかし2000年に入ってから10年間で30%ほど栽培面積が減少しており、縮小傾向です。オーストリアのミュラートゥルガウは、気軽でカジュアルなタイプのワインが多いです。

日本

ミュラートゥルガウは日本でも栽培されています。山形県や山梨県、岩手県でも栽培されていますが、特に北海道で広く栽培されています。北海道の冷涼な気候を生かしたワイン造りで、高い評価を得ています。

そのほかの地域

その他は、フランス、イタリア、スイス、オーストラリアなどで栽培されています。冷涼な気候でも収量が多くとれるので、様々な産地で重宝されています。

ミュラートゥルガウで造られた有名なワイン

ミュラートゥルガウは比較的カジュアルなワインが多いです。単一で使用される場合もありますし、ブレンドされることもあります。ミュラートゥルガウを使用したおすすめなワインを紹介します。

グランポレール 北海道ミュラートゥルガウ

日本の北海道で造られた、ミュラートゥルガウ100%の白ワインです。北海道、余市の契約農家から購入したブドウで造られています。グランポレールは日本の各ワイン産地でワイン造りを行うサッポロのブランドです。
青いハーブの香りと、ほのかな甘み、軽やかな酸味が心地良いワインです。

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高橋葡萄園 ミュラートゥルガウ 辛口

岩手県花巻市で栽培された、ミュラートゥルガウで造られた白ワインです。花巻市は水はけのよい土壌であり、ブドウ栽培に適しています。オーストリアで学んだワイン造りを花巻の地で体現しています。除草剤は使用せず、亜硫酸塩は必要最小限のみ添加します。
素朴で透明感のある辛口で、日本の家庭料理と好相性です。

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ケットマイヤー ミュラートゥルガウ アルト アディジェ

北イタリアの、トレンティーノ アルト アディジェ州で造られた白ワインです。オーストリアとの国境近くで、南チロルといわれる産地です。ケットマイヤーはこの地で1919年からワイン造りを行う、老舗ワイナリーです。
青いハーブと白桃の香り、フレッシュで爽やかな味わいが印象的です。

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ニアシュタイナーWG 3タランテビオ&ヴィーガン ミュラートゥルガウ

ドイツのラインヘッセンで造られた白ワインです。ミュラートゥルガウをビオロジックで栽培し、卵白などの動物性の添加物を一切添加せずに造っています。なのでヴィーガンの方でも安心して召し上がることができます。マスカットのような香りと、ジューシーな味わいが特徴の白ワインです。

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ザ ハーミット ラム ミュラートゥルガウ

ニュージーランドのワイパラで造られているワイン。こちらはミュラートゥルガウを使用して、オレンジワインとして造られたもの。

オレンジワインは白ブドウで赤ワインのように造られたワインです。長期のスキンコンタクトを経ていますが、とてもバランスが良いワインです。スパイシーで生姜のような香りと、コクのある味わい。

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まとめ

まだまだ日本では、知名度が低い品種であるミュラートゥルガウ。しかし日本国内でも栽培されており、注目されている品種です。日本食との相性もよく、とても日本人の味覚に合ったワインです。もしどこかで見かけましたら、是非飲んでみてくださいね。