甲州の特徴と味や香り、おすすめ白ワインまとめ

Good Wine 編集部by Good Wine 編集部

2018.10.10 公開 | 2018.10.10 更新

日本を代表するブドウ品種として国際的に認められているブドウ品種・甲州(Koshu)。日本でも何度かニュースに取り上げられているので名前を知っている人も多いでしょう。この記事では甲州について解説をします。

甲州の特徴

果実味 ★★★
タンニン
酸味 ★★★★
ボディ ★★
アルコール度 ★★★
レア度 ★★★

甲州は2010年に日本生まれのブドウ品種として初めてOIV(国際ぶどう・ぶどう酒機構)に登録されました。

OIVに登録されたということは、ワインを造るブドウ品種として国際的に認められたことを意味します。

またEUに輸出する際のワインのラベルに「Koshu」と表記することが可能となります。

この登録後、ワインの品質向上と国際舞台へのプロモーション活動が成果を結び、国際的ワインコンクールでの入賞、ワイン評価本・サイトで高い評価を獲得し、日本を代表するブドウ品種として名を知られるようになります。

では日本国内ではどのような扱いなのでしょうか。

日本では国産ブドウ100%を使用して、国内で製造したものを「日本ワイン」と呼んでいます。その中でもフランスのボルドーやイタリアのトスカーナのように「地理的表示」が法律で認められたのは「山梨」が初めてです。

国税庁によって指定されており、これは国際的にも名前が保護されること意味します。

「山梨」とともに合わせてラベルにブドウ品種「甲州」と表記する場合は、100%使用していることが義務付けられています。

では甲州とはどんなブドウなのでしょうか。

歴史自体は古く、1000年以上あるといわれっています。

遺伝子的に、シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンと同じく、ワイン造りに適したブドウ、ヴィティス・ヴィニフェラ系ということがわかっています。

ブドウ自体の皮はピンク色から薄紫色と、うっすら色づいています。皮をむいた実自体はほかの白ワイン用ブドウ品種と同じく、薄く白濁しています。

日本で最もワイナリーが多い県、山梨県で最も多く栽培されているブドウ品種で、生食用、ワイン醸造用ともに利用されています。

山梨県は山々が雨や雪を退けるため、日照時間が長く雨が少ないことを好む甲州の栽培に適した土地です。

病気に比較的強いブドウ品種のため、湿気の多い日本でも栽培することができます。

甲州の色

甲州からできたワインの色は、透明感のある薄めの緑がかった黄金色です。

甲州の香り

甲州ワインはライム、レモン、白桃、グレープフルーツと香りが表現され、香り自体はあまり強くありません。

味と香りとともにニュートラルさが特徴です。

甲州の味

甲州から造られるワインは高い酸とほんのりとした甘みが特徴です。

ニュートラルな性格から、製造方法もヴァリエーションに富み、甘口や辛口などさまざまなタイプのワインが造られています。

辛口タイプ

最も多いのが辛口のタイプです。すっきりとした酸が上品に感じられます。和食によく合う、いかにも日本らしいワインである印象を受けます。

甘口タイプ

糖度が上がるまで収穫を遅らせたブドウや氷結ブドウを使用した、甘さを凝縮させたブドウから造る独特の方法で甘口タイプが造られています。

スパークリング

ブドウの個性を生かしたシャンパーニュ製法や泡充填法などさまざまな製法でスパークリングタイプも造られています。

シュール・リー

シュール・リーとは「オリの上」という意味。醸造の際にできたオリは通常取り除かれるのですが、このオリをわざと残すことで「うまみ成分」をワインにもたせ、厚みを出す方法をとります。

樽仕込み

近年では、小さめの木樽で醸造、もしくは熟成させた甲州も人気が出てきています。樽の風味をもたせることで味に複雑さが出ます。

甲州と似た品種

甲州は高い酸と上品な果実味が特長ですが、同じような個性をもったブドウ品種がいくつか存在します。

ピノ・グリ

世界的なライトボディのワインが好まれる傾向にあり、ピノ・グリも人気が高まっています。
グレープフルーツのような爽やかな香りをもち、軽やかな酸味が心地よいワインに仕上がります。

イタリアではピノ・グリージョという名で親しまれており、北部のアルト・アディジェ地方やヴェネト地方産のものがよく知られています。

グリューナー・フェルトリナー

オーストリアを代表するブドウ品種です。日本と甲州の関係と同じく、オーストリアとえいばまず思い浮かばれるブドウ品種です。

さわやかな酸味とニュートラルな果実味をもっています。

シャルドネ

シャルドネも製造方法で大きく性格を変えるブドウ品種です。世界中で栽培されているブドウ品種ですが、ミネラルを豊富に含んだ土地で収穫されるシャルドネから、ステンレスタンクを使用して造られる、ニュートラルな味に仕上げたシャルドネが甲州に似ています。

甲州の主な産地

甲州の主な産地はほぼ日本一択といっても過言ではないでしょう。その中でも特に栽培地としてよく知られているのは以下の件です。

日本

作付面積で最も多いのが山梨県です。地理的な条件、気候的な条件において甲州に適しています。

次に多く栽培されているのが山形県です。しかしながら、積雪が多く、タイトなスケジュールで栽培を行わなければいけないといった条件的に厳しい状況から、近年生産量が激減しています。

甲州で造られた有名なワイン

甲州から造られた有名なワインを解説します。

中央葡萄酒 グレイス グリド甲州

甲州を世界に広めた立役者といえるワイナリーです。数々の国際コンクールに入賞経験のある銘柄です。

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ジャパンプレミアム 甲州

大手ビールメーカーサントリーが手掛ける山梨県産甲州100%で造られたワインです。

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シャトー・メルシャン 日本の泡 勝沼甲州

山梨県産甲州で造られるスパークリングワインです。切れのある酸とフレッシュな果実味が特長です。

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月山ワイン 豊穣神話 甲州

山形県産甲州から造られたワインです。山形県でも江戸時代から甲州は栽培されていました。ワインコンクール入賞歴のある「おいしい苦み」を楽しむことができます。

まとめ

世界でも認められるようになったブドウ品種甲州。知名度は上がったものの、生産量・輸出量ともにまだまだ少なく、世界のワイン愛好家の間でも「珍しいブドウ」「貴重なワイン」といった認識があるようです。

高い品質を保ちつつも、世界中で飲まれるブドウになることが望まれますね。

ワインと料理の相性を考えたときに、その土地生まれのワインと料理を合わせるといった定説があります。日本生まれの甲州ワインは上品なテイストから、和食との相性は言うまでもありません。

この数年で甲州ワインを扱うお店も増えています。見かけたらぜひ試してみてくださいね。