ゲヴェルツトラミネールの特徴と味や香り、おすすめ白ワインまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.08.15 公開 | 2018.08.15 更新

白ワイン用ブドウの中でも、強いインパクトをもつブドウ品種ゲヴェルツトラミネール(Gewürztraminer)。この記事ではゲヴェルツトラミネールについて解説をします。

ゲヴェルツトラミネール の特徴

果実味 ★★★★
タンニン
酸味 ★★
ボディ ★★★★
アルコール度 ★★★
レア度 ★★

ゲヴェルツトラミネールは一度飲むと忘れがたい香りと味をもったワインを生むブドウ品種です。

北イタリア原産でトラミナーというブドウの変種といわれています。「ゲヴェルツ」とはドイツ語で「香辛料」「スパイス」という意味をもっています。

生産量は少ないものの、世界中のワイン産地で育てられています。比較的涼しい気候を好み、粘土質の土壌で栽培されます。

ブドウ自体はシャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの他の白ワイン用ブドウでみられる緑色の皮とは異なり、ピンク色がかった皮をしています。実は小さめの卵型をしています。

ゲヴェルツトラミネール の色

ゲヴェルツトラミネールのワインの色は、一目でそれとわかるような明るい黄金色から濃いこはく色を呈します。

ゲヴェルツトラミネールの香り

ゲヴェルツトラミネールの香りもまた色と同じく、インパクトが強い忘れがたい印象があります。バラ、ライチ、ムスク、カモミール、オレンジの皮など特徴的な香りをもっています。

温暖な気候で収穫されるゲヴェルツトラミネールは、さらにオイル香やバターのニュアンスがみられるようになります。

ゲヴェルツトラミネールの味

味は辛口のものから、やや甘口まで様々なタイプが造られます。レモングラスのようなニュアンスをもちあわせ、ワインを飲んだあとにわずかな苦みが感じられます。

強いボディをもち、ふくよかな印象です。

上記のような特徴をもっているため、ブドウ栽培者は酸が低くなり、糖度が高まってしまう前に収穫をします。そうしないと、オイルのような香りや苦みが増して好ましくないワインに仕上がってしまうためです。

ゲヴェルツトラミネールはブドウの熟成が早く進むため、上記のような好ましくない状態に陥りやすいです。そのため、熟成がゆっくりと進む比較的涼しい地域での栽培が適しています。

このことから、ブドウ栽培者にとっては「挑戦的」なブドウ品種といわれています。

ゲヴェルツトラミネールと似た品種

ゲヴェルツトラミネールは独特のアロマティックな香りが一番の特徴ですが、同じく香りが特徴的なブドウ品種があります。

ソーヴィニヨン・ブラン

フランス・ボルドー、ニュージーランド産のものが特によく知られています。特にニュージーランド産のものは、はつらつとしたパッションフルーツな香りが特徴です。

マスカット

フランス語でミュスカ、イタリア語でモスカートの名をもつブドウ品種です。オレンジの花のような香りをもち、甘口に仕上げられることが多いです。

トロンテス

アルゼンチンを代表するブドウ品種です。白い桃のような、澄んだ酸と甘い香りが特長です。

ヴィオニエ

フランスのローヌ、ラングドック地方で主に栽培されるブドウ品種です。缶詰に入った黄色の桃のような甘い香りが特徴です。

ゲヴェルツトラミネールの主な産地

ゲヴェルツトラミネールの主な産地を解説します。それぞれの生産量はあまり多くありませんが、世界中で栽培されている国際品種です。

フランス

フランスのアルザス地方では、ゲヴェルツトラミネールを使用して辛口~やや辛口~甘口とさまざまなタイプが造られています。

アルザス地方のワイン造りには特徴があります。

一つ目には「グランクリュ」があることです。グランクリュとは指定された優良な区画のことを指します。グランクリュで製造されるワインは比較的香りが、強くボディもしっかりとしたものとなります。

二つ目には以下のような甘口ワインが造られていることです。
アルザスでは辛口ワインが主に造られていますが、糖度が高まるまで収穫を待って、そのブドウを絞ることで甘口のワインを製造しています。

アルザスで造られる甘口のワインには以下の文言がラベルに書かれています。

・ヴァンダンジュタルティブ(Vendanges Tardives)
糖度が高まるまで収穫を待つ、遅摘みの粒を選んで製造する

・セレクションドグランノーブル(Sélection de Grains Nobles)
貴腐菌がついて糖度が高まった粒を選んで製造する

ドイツ

ファルツとバーデンで多く栽培されています。アルザス産のものと比較すると軽めのテイストです。比較的早めに飲まれることを想定したつくりをしています。

イタリア

イタリアの中で特に名が知られているのが、北部のアルト・アディジェです。ゲヴェルツトラミネールの発祥の地とされています。

ここではアルザス、ドイツよりも軽めに仕上げられています。

このほかの生産国

生産量は少ないながら、世界中で栽培されています。このほかには、オーストリア、ルーマニア、ハンガリーなど東欧で多く生産されています。

また、オーストラリア、ニュージーランド、チリなどワイン新興国でも生産されていますが熟しすぎを防ぐために、冷涼な地域で造られています。

日本では北海道の一部で生産されていますが、今後の品質向上が期待されています。

ゲヴェルツトラミネールで造られた有名なワイン

ゲヴェルツトラミネール から造られた有名なワインを解説します。

トリンバック ゲヴェルツトラミネール

アルザスを代表する造り手です。世界中の有名レストランで取り扱われています。初めてゲヴェルツトラミネールの味を確かめたい方にお勧めです。

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ヒューゲル ヴァンダンジュ タルディヴ ゲヴェルツトラミネール

アルザスで長年ワインを造り続けている生産者です。通常の収穫から4から6週間遅く摘むことで、糖分が凝縮されたブドウを収穫することができます。甘さが魅惑的な一本です。

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ベッカー・ゲヴェルツトラミネール

ドイツでも指折りの情熱をもった生産者です。赤ワインが得意ですが、白ワインも素晴らしいものを世に送り出しています。ファルツ産で、フランスのアルザスにほど近い地域にあります。

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トラミン ゲヴェルツトラミネール

トラミンはイタリア、アルト・アディジェのワイナリーです。アルト・アディジェで最も古いワイナリーといわれています。エレガントなゲヴェルツトラミネールを楽しむことができます。

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まとめ

ゲヴェルツトラミネールは、色合い、香り、味わいどれをとっても個性的で、一度味わうと忘れられない強い印象をもったワインです。辛口も甘口もそれぞれの個性がよく出て、ほかのブドウとの特徴を比較しながら飲むのも面白いですよ。