カリニャンの特徴と味や香り、おすすめ赤ワインまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.11.15 公開 | 2018.11.15 更新

カリニャン(Carignan)は、あまり知名度は高くありませんが、伝統的な品種です。

スペインが原産とされ、フランスでも広く栽培されています。

今回は有名ではありませんが、伝統的な品種であるカリニャンを紹介します。

カリニャンの特徴

ブドウ自体の特徴としては、葉が大きく、葉の縁は厚く平らになっています。果房は密粒しており、果実の大きさは中ぐらいの卵型です。

カリニャンは、日照量が多く、乾燥した土地を好みます。灰色カビ病などの病気に強い反面、葉や果房へのウドンコ病にはとても弱いです。

そのため乾燥していて、定期的に風が吹き抜ける土地が最適です。

樹勢が強く、とても収量が多いことも特徴として挙げられます。その収量は、カベルネソーヴィニヨンの4倍程にもなるようです。

同じ土地でそれほどの量が取れるなら、経済的だと思う栽培家がいつのは事実ですね。

実が完熟するまで時間を要する品種で、収穫は遅い時期に行われることが多いです。

比較的酸味や渋みの強さが特徴としているので、他の品種とバランスを取ってブレンドされることが多くあります。ブレンドしたワインに堅固さを与え、骨格を作ることができます。

また、変種が多い品種であるとされています。こちらも知名度はありませんが、カリニャン ブランやカリニャン グリとして存在しています。

カリニャンは一時、フランスで最も広い栽培面積を誇った赤ワイン用のブドウ品種です。

栽培面積は徐々に減少してきていますが、今も南フランスでは広く栽培されています。

カリニャンの色

カリニャンを使用したワインは色が濃く、深い色合いになるものが多いです。

カリニャンの香り

あまりアロマティックな品種ではなく、香りの強さは控えめです。品種の持つ香りとしては、スパイスの香り、完熟したプルーンなどのベリー、キノコ、皮、鉄、インクなどのニュアンスも感じられます。

カリニャンの味

カリニャンから造られたワインは酸味と渋味、タンニンが強く感じられます。刺激的な味わいが強く、その強いタンニンは長期熟成に向いているとされています。

しかし製法によっては、酸味が穏やかで滑らかなタイプを造ることもできます。

その場合、地質をしっかりと反映してくれる、ナチュラルさも持ち合わせているので、多くのヴァン ナチュール生産者がカリニャンを使用しています。

カリニャンと似た品種

カリニャンから造られるワインの特徴は、スパイス感のある香りと、酸味と渋味の強さです。

そのカリニャンに似た特徴を持つ品種をご紹介します。

サンソー

南フランス、ラングドック地方を起源とする赤ワイン用ブドウ品種。

乾燥している気候を好み、スパイスの香りを持ちます。酸味や渋味が強く、柔らかく強い果実味が特徴です。

サンソーもカリニャンと同じく、他の品種とバランスを取り、ブレンドして生産されることが多いです。

サンソーは南アフリカでも広く栽培されています。サンソー単一でもワインが造られています。南アフリカを代表する品種として、ピノタージュがあります。

こちらはサンソーとピノノワールを掛け合わせたもので、サンソーの特徴を持っています。

カリニャンの主な産地

カリニャンは、スペインのアラゴンを原産とするブドウ品種です。12世紀にスペインからフランスに持ち込まれ、広がっていきました。

古くから多くの国で植えられているためか、カリニャンには多くのシノニム(同意語)があります。

栽培されている地域で、呼び名が変わり、フランスではカリニャン、スペインではカリニェナまたはマスエロ、イタリアではカリニャーノと呼ばれています。

カリニャンが栽培されている各ワイン産地を紹介します。

南フランス

南フランス、特にラングドック地方で広く栽培されています。ラングドック地方ではグルナッシュに次ぐ栽培面積です。

シラーやグルナッシュとブレンドされることが多いですが、バランスを取るのに重要な役割を担っています。

ローヌ地方でも広く栽培されており、タヴェルのロゼなど、ロゼワインのブレンドにも使用されることがあります。

スペイン

マスエロ(カリニャン)は、スペイン原産とされ、現在も栽培されています。しかしウドンコ病に対する抵抗力が弱いため、栽培農家が扱いづらく、栽培面積は減少傾向にあります。

代表的な産地はカリニェナと、プリオラートです。

カリニェナは、カリニャンの語源になる程、多く栽培されていましたが、現在はガルナッチャの栽培が増えています。

プリオラートは最新の知識や技術を導入し、高品質なワインを少量生産して注目されている産地です。外来品種と、伝統品種であるマスエロを使用し、高く評価されています。

イタリア

イタリアでは、主にサルディーニャ島で、カリニャーノという名で栽培されています。

サルディーニャは、スペインに長く統治されていたことから、街にもスペインの面影が残っています。なのでスペイン原産のブドウを栽培していても、不思議ではありませんね。

サルディーニャ州のDOCである、カリニャーノ デル チルシスは、カリニャーノ主体で造られることが規定されており、高い評価を得ています。

そのほかの地域

その他は、南アフリカやオーストラリア、カリフォルニアなど、世界中で栽培されています。

カリニャンで造られた有名なワイン

カリニャンは、比較的カジュアルなワインにブレンドされることが多くあります。

しかし古樹から収量を制限し、醸造された秀逸なワインも多く生産されています。

カリニャンで造られたおすすめなワインを紹介します。

ルタン デ ジタン カリニャン

南フランスでジュリアン兄弟が造る赤ワインです。柔らかい果実味とナチュラルな味わいで、とても飲みやすいです。

無農薬、有機栽培で育てられたカリニャンは、そっとお食事に寄り添います。色々な食事と合わせやすい、自然派ワインです。

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ドメーヌ ドーピアック ル カリニャン

フランス、ラングドック地方で、カリニャン100%を使用して造られる赤ワイン。

晩熟であるカリニャンが、しっかり熟すまで待ち収穫。濃厚な果実味と凝縮感、豊富なタンニンを味わえる一本です。

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クシブラーナ プリオラート クリアンサ

スペイン、プリオラートで造られた赤ワイン。使用品種はマスエロ、ガルナッチャ、シラーです。

豊かな果実味とタンニン、スパイス感が楽しめます。マスエロがバランスを整えている、高品質な赤ワインです。

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テッレラーレ カリニャーノ デル スルチス リゼルヴァ

イタリア、サルディーニャ島で栽培された、カリニャーノを使用した赤ワイン。

小さい樽で熟成されており、心地良いスパイス感と、まろやかでエレガントな味わいが特徴です。

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ブロック セラーズ オールド ヴァイン カリニャン

カリフォルニア、アレキサンダー ヴァレーで造られた赤ワインです。

樹齢130年超という古樹のカリニャンや、アリカンテ、ジンファンデル、パロミノを使用しています。

フィロキセラの被害を免れた、貴重な畑からの一本です。濃厚な果実味で、タンニンとのバランスが取れた赤ワインです。

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まとめ

カリニャンはあまり有名ではありませんが、伝統的な品種であり、世界中で多くのワインを支えるために使用されています。

ブレンド用に重宝され、かたや単一でも使用される働き者の品種です。

もしカリニャン単一で使用しているワインを見つけたら、その労をねぎらうように、試してみてくださいね。