ザクセン地方のワインの特徴、当たり年や主なワイナリーまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2019.05.15 公開 | 2019.05.15 更新

ザクセン地方は、ドイツのエルベ川に沿って展開を始めるワインの生産地です。また、レーデボイルやマイセンなどによって囲まれた地域でもあります。

ドイツには主に13地方のワインの栽培地がありますが、そのなかでももっとも北東にあるワインの生産地であるという地理的な特徴を持っています。

今回は、このザクセン地方のワインについて取り上げましょう。

ザクセン地方ワインについて

ザクセン地方で作られているのは、主に白ワインです。

ここで作られる白ワインは、ドイツの有名生産地で作られる白ワインのなかでも辛口で知られており、品質も高いものとしてよく取り上げられています。

フルーティーさを明確に感じ取ることのできるワインが生産されているのが特徴です。

ただ、ザクセン地方の場合、どこで作られたものか、どんなブドウを使って作られたものかで、味が大きく分かれるのが特徴です。

スパイシーなものもあれば、軽いテイストで味わうことのできるものもあり、一口に「ザクセン地方」というだけでは語り切れない魅力があります。

生産されているブドウ品種

ザクセン地方のワインを語るのであれば、「ゴルトリースリング」という品種には絶対に触れなければなりません。

ゴルトリースリングは「ゴールドリースリング」とも記されるもので、ザクセン地方のワインのなかでも特に特徴的なブドウです。

現在はフランスに分類されているアルザス地方で今から100年ほど前に生まれたブドウであり、ザクセン地方に伝えられました。

このゴルトリースリングで作られるワインンはザクセン地方特有のワインとして広く知られています。

また、ミュラー・トゥルガウのような白ワインの王道であるブドウや、ヴァイスブルクンダー(「ピノ・ブラン」という言い方の方がなじみ深いでしょうか)なども栽培されています。

また、グラウブルグンダーなどのブドウも育てており、白ワインを非常に多く育てている地方であることでも知られています。

ザクセン地方のテロワールについて

ザクセン地方のテロワールについて見ていきましょう。

ザクセン地方のテロワールを一口で言うのは、非常に難しいものです。

ザクセン地方で造られるワインが、「ザクセン地方のワイン」「ドイツの白ワイン」という言葉で説明できないのと同様、ザクセン地方のテロワールも一口では説明が難しいからです。

ただ、さまざまな土壌が入り込んでいること、それから粘土質の砂土が見られること、花崗岩(かこうがん)なども見られることで知られていて、土壌もかなりバリエーションが豊かです。

ワインのブドウを育てるのに適した降水量と日照時間を持ち、地域的に見ても良質なブドウが育ちやすい環境が整っています。

しかし冬になると霜が多く見られることもある土地だといえます。

ドイツワインの格付けについて

ドイツワインの格付けは、4段階に分けられます。
・「プレディカーツヴァイン(生産地限定格付け上級ワイン)」
・「Q.b.a(生産地限定上級ワイン)」
・「ラントヴァイン(地理的表示つきワイン)」
・「ドイツァーワイン(地理の表示のないワイン)」

ここで述べている「アール地方」というのは、Q.b.aの分類です。そしてそのなかでも、「ベライヒ」と呼ばれる「地区」に分類されることになります。

また、ここでは大きくは取り上げていませんが、V.D.Pという品質基準を採用することもあります。

ザクセン地方内の主な産地

ザクセン地方の産地としては、食器でも有名な「マイセン」の「プロジュヴィッツ村」を取り上げるのがよいでしょう。

ここにある、「シュロス・プロシュヴィッツ」という畑は有名です。村と同じ名前を冠したこの畑は、日本語に訳すると、「プロシュヴィッツ(の)お城」という意味を持ちます。

なお、名門食器ブランドとして知られる「マイセン」は、このザクセン地方のマイセン地方に位置するものです。

名前の付け方も「そのまま」なのですが、ここの食器は世界各国で愛されています。この名窯マイセンは美しいカップ&ソーサーなどで有名ですが、実はワイングラスも出しています。

ザクセン地方のワインを、ザクセン地方で造られているマイセンのワイングラスで楽しむ、というのもなかなかおもしろいかもしれません。

ザクセン地方ワインの生産量

ザクセン地方で造られるワインのうち、80パーセント程度が白ワインです。

もっとも多いのはミュラー・トゥルガウで、これが16パーセント程度を占めています。次に来るのがリースリングで14パーセント程度、そしてヴァイスブルグンダーの12パーセント程度、4位にグラウブルグンダーが続きます。

ドイツの白ワインに使われるブドウの人気品種がバランスよく作られているのが特徴です。

ただ、生産量は非常に少なく、ドイツ13地方のなかで生産高はもっとも低いという難点があります。

ザクセン地方のワインはドイツワイン全体のうちの1パーセント以下であるとされているため、日本でザクセン地方のワインを手に入れることはかなり難しいかもしれません。

どうしてもザクセン地方のワインを飲みたいということであれば、通販などに頼ることになるでしょう。

ザクセン地方で特に有名なワイン

ザクセン地方のワインについて見ていきましょう。

ザクセン地方のワインは非常に少ないものですが、意外なことに、通販で検索すると、複数件がヒットします(2018年10月現在)。

ツィマーリング醸造所

ツィマーリング醸造所は、ザクセン地方のワイナリーのなかでもしっかりとした技術で作り上げたワインを打ち出すことでよく知られています。

ここで作られている「ザクセン産クーベーアー(白・中辛口)」は、中辛口とはいうものの、甘味も強く感じられるワインです。

「上質なはちみつを白ワインで割ったような味わい」と形容されることもあり、人によってはジュースのような感覚で楽しめるでしょう。

しかしデザートワインのような喉に絡みつくような飲み心地ではありません。少し俗っぽい言い方をすることが許されるのであれば、「合コンなどで女の子に出したら喜ばれる味わい」といえるでしょう。

ゴルゴンゾーラ・ピカンテと見事なマリアージュを果たしますが、燻製肉などとは相性が良くありません。

シュロス・プロシュヴィッツ醸造所

ドイツのワインの格付けの一つとして「V.D.Pがある」とは前述したとおりです。

シュロス・プロシュヴィッツ醸造所は、この「V.D.P(徹底した品質管理と、自然のワイン造りを掲げる団体)」の初めての会員となった醸造所として知られています。

品質の管理に徹底的にこだわるため、不出来な年はワインを市場に流しません。ただ、価格は意外と安価で、3000円前後で手に入れることができます。

まとめ

ザクセン地方は、ドイツのワイン名産地のなかでもっとも生産量が少ない地方です。ただ、通販などを利用すれば買うことができます。

人気のある白ワインをよく育てていますが、地方によって味の傾向は異なります。

また、ザクセン地方には名窯マイセンもあるので、ここのワイングラスでザクセンワインを楽しむのはなかなか楽しいものだといえるでしょう。