モーゼル地方のワインの特徴、当たり年や主なワイナリーまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.12.28 公開 | 2019.08.19 更新

フランスのヴォージュ山脈へ源を発するモーゼル川沿い、全長約230~240kmに及ぶ渓谷の斜面へブドウ畑が広がっています。

モーゼル川は細かい蛇行を繰り返しながら進み、最終的にコブレンツでライン川へ合流します。

紀元3世紀頃の圧搾所の遺跡が残存していることから、ドイツ最古のワイン生産地であるとされています。

モーゼル地方のワインについて

全体の約40%が傾斜30度以上という急斜面の畑で育まれるブドウから、美しい酸味を持つエレガントな味わいのワインが生み出されています。

以前は、甘口ワインの代表的な産地の1つとされていましたが、近年の傾向と温暖化の影響により、各土壌のテロワールをそのまま表現した辛口ワインが多く生産されています。

生産されているブドウ品種

生産量のほとんどを白ブドウが占めており、リースリング、ミュラー・トゥルガウ、エルプリング、ヴァイスブルグンダー、ケルナー、グラウブルグンダーなどが栽培されています。

黒ブドウは、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)、ドルンフェルダーが少量のみ栽培されています。

最も生産比率の高いリースリングは、1464年にこの地へ苗木が植樹されたという史実が残っており、現在に至るまで脈々と継承されてきたことが推察されます。

モーゼル地方のテロワールについて

急斜面へ多く含まれる粘板岩が太陽からの日射を蓄積し、ブドウ樹へ十分な熱を与えます。

粘板岩は成分によって赤色、青色、灰色へ分かれており、完成するワインの味わいへ大きく影響する点が特徴です。

夏は比較的暑く、冬は降雪量が少なく穏やかな気候が続きますが、年に数日程度は氷点下を記録します。

モーゼル地方の主な産地

以下、6地区の特定ワイン生産地域(ベライヒ)が存在します。

  • ブルク・コッヘム(Burg Cochem)
  • ベルンカステル(Bernkastel)
  • ルーヴァータール(Ruwertal)
  • ザール(Saar)
  • オーバーモーゼル(Obermosel)
  • モーゼルトーア(Moseltor)

ベルンカステル(Bernkastel)のヴェーレン村(Wehlen)にあるゾンネンウーア(Sonnenuhr)という「日時計」の意味を持つ畑は、その気品溢れる味わいで人気を博しています。

最も有名な畑は、ザール(Saar)のヴィルティンゲン村(Wiltingen)にあるシャルツホーフベルク(Scharzhofberg)で、ドイツに5つしか存在しないオルツタイルラーゲへ認定されています。

※オルツタイルラーゲは、知名度の高さから村名及びその一部を表記する義務が免除され、畑名のみを表記することが認められている畑を指します

モーゼル地方の生産量について

ワインの年間生産量は979,133hl、ブドウ栽培面積は8,770haとなっています(2017年データ)。

モーゼル地方で特に有名なワイン

ドクター・ローゼン ウルツィガー ヴュルツガルテン リースリング ドライGG レゼルヴェ

ベルンカステル村を代表する名門醸造所で、現在のエアンスト・ローゼン氏が当主となって以降、その評価はさらに高まりました。

彼の就任から約13年後、ドイツワイン評価誌のゴーミヨにて2001年に最優秀醸造家賞を受賞する功績を挙げ、世界中を驚かせました。

所有畑にはスレートと呼ばれる粘板岩が多く存在しており、非常に凝縮した果実味と洗練された酸味を備えた、上質なリースリングが生まれます。

醸造所を訪問した際、女性醸造家のスミ(澄)・ゲヴァウアー氏は、未だに強く残る「ドイツワイン=甘口」という先入観をなくすため、各畑の特徴を反映した「辛口」スタイルのワインを造り続けたい、と想いを語っていました。

現在、特級区画はVDPが定める最高品質の辛口ワインの称号「グローセス・ゲヴェクス」を意味するGG、樹齢100年以上の古木からなるブドウを大樽で2年間の瓶内熟成させたGG Reserveの2種類が生産されていますが、より畑の個性を表現するためGG Reserve一本化への動きが進んでいます。

まとめ

2006年まではモーゼル・ザール・ルーヴァー地方と呼ばれていたように、ザール川とルーヴァー川の2つの支流沿いでも秀逸なワインが生産されています。

日本ではモーゼル産ワインは多く流通しているので、ぜひ甘口だけではないモーゼルを味わってみてください。

公式Twitter

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