アール地方のワインの特徴、当たり年や主なワイナリーまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.12.20 公開 | 2018.12.20 更新

今回は「アール地方」のワインをご紹介します。

アール地方ワインについて

「アール地方」は、ラインラント・ファルツ(「ラインラント・プファルツ」とも表記されることがあります)州にあるドイツワインの生産地です。

このアール地方は、ドイツワインのなかでも、非常に特徴的なところです。なぜなら、アール地方はとてもこぢんまりとした土地であるからです。

ボンの程近くに位置するアール地方は、栽培面積はわずか562haと非常に狭いのです。

ドイツのワイン生産地は大きく13の地方に分けて論じられますが、アール地方はそのなかでも特にその狭さがよく取り上げられる地方です。

生産されているブドウ品種

「ドイツワインといえばリースリング」
「ドイツワインといえば白ワイン」
このように考えている人も多いのではないでしょうか。

この考えは、実際非常に正しいといえます。

年によって若干異なりはしますが、ドイツワインでもっとも多いブドウ品種はやはりリースリングであり、それに続くのがミュラー・トゥルガウ=リヴァーナーであり、3位にもシルヴァーナと、白ワインのブドウが続きます。

しかしアール地方の場合、その様相は大きく異なります。

アール地方で生産されているワインは、圧倒的に赤ワインが多いのです。

ドイツの主なワイン生産地13個のなかで、赤ワインの生産量が白ワインの生産量を超えるのは、このアール地方とヴァルテムベルクのみです。

そして、白ワイン:赤ワインの比率で見た時、アール地方はほかのどの土地よりも赤ワインの比率が多い土地なのです。その差は歴然としており、15:85程度の割合です。

アール地方でもっともよく育てられているブドウは、「シュペートブルクンダー」です。これが全体の60パーセント以上を占めています。

この名前を聞いたことがないという人も、「ピノ・ノワール」といえば分かるのではないでしょうか。

ちなみに、「シュペートブルクンダー」は、日本語に訳すとなると、「遅熟のブルゴーニュ(のブドウ)」という意味になります。

ほとんどがこのシュペートブルクンダーによって占められているアール地方の特徴です。2位には一応リースリングが入ってきますが、それはわずか8パーント程度にすぎません。

アール地方のテロワールについて

ワインの主な生産地としては、ドイツ西部の最北に位置しているのがアール地方の特徴です。

非常に狭いこの地域は、ライン川に沿って広がっています。とても厳しい斜面でブドウを育てていることで知られており、土は粘板岩からなりたっています。

そしてこの土壌には、火山灰も混ざり合っています。ワインは過酷な地でよく育つとも言われていますが、この特徴を見ればそれもうなずける話でしょう。

ちなみに、雨量は少なく、平均気温も冷涼です。

ドイツワインの格付けについて

ドイツワインの格付けは、4段階に分けられます。
・「プレディカーツヴァイン(生産地限定格付け上級ワイン)」
・「Q.b.a(生産地限定上級ワイン)」
・「ラントヴァイン(地理的表示つきワイン)」
・「ドイツァーワイン(地理の表示のないワイン)」

ここで述べている「アール地方」というのは、Q.b.aの分類です。そしてそのなかでも、「ベライヒ」と呼ばれる「地区」に分類されることになります。

また、ここでは大きくは取り上げていませんが、V.D.Pという品質基準を採用することもあります。

アール方地方内の主な産地

「ヴァルボイルツハイム・アールタール」が有名です。村としては、マリエンタール村が有名です。

アール地方ワインの生産量

ワイン生産量は35.718hlです。そのなかで、赤ワインの量が85パーセント程度を占めます。

アール地方で特に有名なワイン

ここからは、アール地方の有名なワインを取り上げましょう。

マイアー・ネーケル醸造所のワイン

ベリー香をたたえる赤ワインであり、まろやかな赤としても知られています。

ドイツで初めて、赤ワインでの年間最優秀醸造所に選出された(ドイツのワインガイドブックにおいて)蔵元が作り出しているものであり、日本ではなかなか手に入りません。

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まとめ

非常に狭い範囲でブドウを育てている「アール地方」。

しかしそこはドイツでは珍しい赤ワインを主体としたワイン栽培地でもあります。

また、その文化に育まれた、ドイツでも有数の赤ワイン醸造所があるところでもあります。

「白ワインが主流のドイツにおいて、あえて赤ワインを楽しむ」ということで、アール地方のワインに手を伸ばしてみるのもよいでしょう。