アール地方のワインの特徴、当たり年や主なワイナリーまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.12.20 公開 | 2019.08.19 更新

旧西ドイツの首都ボンから程近い場所に位置し、アール川沿いの渓谷の急斜面へ約25kmに渡りブドウ畑が広がっています。

特に、黒ブドウの栽培比率が高いことから、「赤ワインの楽園」とも呼ばれています。

かつては、観光客向けの低品質のワインが量産されていましたが、近年では高い品質のワインが多く生み出されるようになり、生産地としての評価が高まっています。

アール地方のワインについて

以前は、色調が薄く甘みのある赤ワインが主流でしたが、1980年代後半より小型のバリック樽を使用した辛口タイプの生産へと移行しました。

現在は、若手醸造家たちが集まる次世代のワイン産地の1つとして、国内外から注目を浴びています。

生産されているブドウ品種

黒ブドウのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)、フリューブルグンダー、白ブドウのリースリングなどが生産されています。

フリューブルグンダーは、シュペートブルグンダーの突然変異種であり、フリュー(早い)とシュペート(遅い)という名前の通り、シュペートブルグンダーより早く成熟する特徴があります。

アール地方のテロワールについて

アイフェル山地に囲まれており、狭い谷間と盆地から吹き付ける暖かい空気が、この地の良質なブドウ作りに一役買っています。

アールの谷の一部となっているスレート山地は、ブドウ栽培の観点から最適な条件を備えていると言われています。

特に、上流に位置する急斜面の畑に含まれる粘板岩は、日中に熱を蓄積し、夜間にブドウ樹へ放熱をすることで、比較的冷涼な気候でありながらも果実味を備えたブドウを生み出しています。

下流の平地には、主にレス土及びローム質粘土から形成された土壌が広がっており、肥沃なレス土が堆積しています。

アール地方の主な産地

ヴァルポルツハイム/アールタール(Walporzheheim/Ahrtal)が、唯一の特定ワイン生産地域(ベライヒ)となります。

マイショース(Mayschoss)村に存在する、1868年に結成されたマイショース・アルテンアール協同組合は、ドイツ国内に現存する最古の協同組合とされています。

現在、約60軒の小規模醸造所及び、3つの醸造協同組合が所属しています。

アール地方の生産量について

ワインの年間生産量は46,933hl、ブドウ栽培面積は561haとなっています(2017年データ)。

アール地方で特に有名なワイン

マイヤー・ネーケル シュペートブルグンダー

マイヤー・ネーケルは、アール地方で最も古い歴史と、高い評価を誇る醸造所の1つです。標高100~120mに位置する、アール川の谷間の南向きの急斜面沿いへブドウ畑が広がっています。

この地特有のスレート、粘板岩、レス、ローム、小石、火山岩などで土壌が形成されています。

18世紀よりシュペートブルグンダーの栽培へ注力を始め、手摘みで完熟した状態のブドウを収穫することに拘ってきました。

その甲斐が実り、1989年にドイツ国内の赤ワイン最優秀賞を受賞したことで、現在の確固たる地位を築きました。

テロワールに忠実であり、エレガント且つフルーティー、心地よいミネラルを備えた逸品を堪能することができます。

特に、VDPが定める最高品質の辛口ワインの称号「グローセス・ゲヴェクス」へ格付けされている特級畑ゾンネンベルクは、国内外問わず高い人気があります。

こちらのキュヴェは、シュペートブルグンダーをステンレスタンクで12日間醸し、大樽で発酵及び熟成を行っており、ベリーを想わせる赤い果実や木樽由来の香りを持ちます。

穏やかな酸味と、繊細なタンニンが魅力的な1本です。

まとめ

フリューブルグンダーは、原産地とされるフランスではほとんど見掛けることがなくなり、現在はドイツの一部地域のみで栽培されています。

ブドウ自体のポテンシャルが非常に高いことから、ドイツ国内では徐々に生産量が増加しています。

ピノ・ノワール好きにはぜひ一度、試してもらいたい品種です!

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