プロヴァンスワインの特徴、当たり年やおすすめワインまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2018.11.28 公開 | 2018.11.28 更新

今回は南フランスのワイン産地「プロヴァンス地方」について解説します。

フランスの中でも有数のリゾート地としても知られており、名前を聞いたことがある人も多いでしょう。

この地方はワイン産地としてだけでなく、魚介やオリーブを使うなど、地中海の国々に影響を受けた豊かな食文化があることでも有名です。

こちらの記事を参考に、ワインと料理のマリアージュを楽しみましょう。

プロヴァンスワインについて

フランス南部は地中海に面したワイン産地「プロヴァンス地方」ではロゼワインが有名です。

フランス人にも人気の観光地でありリゾート地であるプロヴァンス地方では、暑い日によく冷やしたロゼワインがよく飲まれています。

フランス三大ロゼワインのひとつに数えられるプロヴァンス地方のロゼワインの生産量は、フランス国内で一番です。

夏になると冷えたロゼワインが店頭に並ぶようになり、南仏ならではの魚介料理と相性がいいため、プロヴァンスでは欠かせない夏の風物詩となっています。

生産されているブドウ品種

プロヴァンス地方では以下のようなブドウが主に使われます。

【赤】
● カリニャン
● グルナッシュ
● シラー
● サンソー
● ムールヴェドル

【白】
● クレレット
● セミヨン
● ユニ・ブラン
● ルーサンヌ
● クレレット

赤ワインと白ワインを混ぜてロゼワインを造る国もありますが、原則的に禁止されているヨーロッパでは黒ブドウ品種を使ってロゼワインが造られます。

プロヴァンス地方のテロワールについて

西はマルセイユ北東部から、東はニース近郊まで広がるワイン産地「プロヴァンス地方」は地中海性気候の影響を大きく受けています。

一年を通して温暖で雨が少なくカラッと乾燥しているのでブドウが熟しやすく、強い日差しと日照時間の長さが特徴です。

夏は暑すぎるほどにまで気温が上がり日照りが強いですが、ミストラルという冷たい地方風が地中海の湿気をほどよく運び、ブドウを守ってくれます。

土壌は細かな地域によって様々ですが基本的に乾燥しており、石灰質の土壌やシリカや石を含むことが多いです。

恵まれた気候を持つプロヴァンス地方ではブドウの生育が早く、強い日差しがどっしりとした印象のワインを多く生んでいます。

プロヴァンス地方のAOC(格付け)について

プロヴァンス地方のAOCは以下の通りです。

● コート・ド・プロヴァンス
● コトー・デクサン・プロヴァンス
● レ・ボー・ド・プロヴァンス
● コトー・ヴァロワ
● ベレット
● バンドール
● パレット
● カシー(カシス)

最大の地区であるコート・ド・プロヴァンスには

● コトー・ド・プロヴァンス・サント・ヴィクトワール
● コトー・ド・プロヴァンス・フレジュ
● コトー・ド・プロヴァンス・ラ・ロンド

といった3つのアペラシオンがあります。

プロヴァンス地方内の主な産地

プロヴァンス地方ではAOCに伴って、以下の8つの地区に分けられます。

● コート・ド・プロヴァンス
● コトー・デクサン・プロヴァンス
● レ・ボー・ド・プロヴァンス
● コトー・ヴァロワ
● ベレット
● バンドール
● パレット
● カシー(カシス)

辛口のロゼワインを多く生産しているコート・ド・プロヴァンスは、この地方内の最大の産地です。

カシーでは辛口白ワインが生産されており、郷土料理「ブイヤベース」との相性が高く評価されています。

プロヴァンスワインの生産量

およそ5万ヘクタールに及ぶ面積を持つプロヴァンス地方では、年間およそ924,000ヘクトリットルのワインが生産されています。

その約90%をロゼが占めており、赤ワインは7%、白ワインは3%ほどです。

中でも最も多くのワインを生産しているのがコート・ド・プロヴァンスで74%、その次にコトー・デクサン・プロヴァンスの16%、コトー・ヴァロワの10%が続きます。

生産したワインのほとんどは小売店やレストランなどフランス国内で消費され、輸出されるのは約30%ほどです。

プロヴァンスワインは国内消費が多く、日本であまり馴染みがないのも頷けますね。

プロヴァンスワインの歴史

ブドウの歴史は古く紀元前7~6世紀ともいわれており、ギリシア人の植民地化活動の一環として、現在のマルセイユあたりにフランスで初となるブドウ栽培が伝わります。

この影響でプロヴァンスはしばらくローマ帝国の支配下にあったため、各地ではこの時代に築かれたローマ様式の建築物が数多く残っているのです。

プロヴァンスはフランス最古のワイン産地とも呼ばれており、1~2世紀にかけてフランス全土にワイン造りが広まります。

初めの頃は農作の一部にしか過ぎなかったワイン造りも、キリスト教と結びつくことで需要が高まり、生産量や技術がグンと伸びました。

「キリストの血」として扱われるようになったワインは修道院の修道士が管理と生産を行うようになり、権力と財力の下に大きく発展したのです。

その後、9世紀末頃に誕生したプロヴァンス王国は15世紀にフランス王国へ併合されるまで大きな力を持ち、独自の文化を築き上げました。

ブドウ栽培に適したテロワールとこのような背景を持つプロヴァンス地方ではワイン造りが発展し、現代でも地産地消を代表する産地として地位を確立しています。

プロヴァンス地方で特に有名なワイン

ワインを知るには、知識以上に飲んで楽しむことが大切です。

どれを飲めばいいか分からない!というときには、以下で紹介する有名どころのワインを手にとってみてください。

いずれもプロヴァンスらしい特徴を感じられるので、一度は味わってみてはいかがでしょうか。

ミラヴァル・ロゼ

ハリウッドスターのブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが所有するワイナリーで造られた「ミラヴァル・ロゼ」です。

2人の知名度もさることながら、オーガニック100%のブドウを使って造られるワインは世界的に高く評価されています。

バンドールの赤ワイン

プロヴァンス地方で造られる赤ワインはムールヴェドル主体で造られており、ミネラル豊かで力強く、プロヴァンスのグラン・ヴァンとも呼ばれています。

特におすすめなのは世界的に高く評価されている「シャトー・ド・ピバルノン」です。

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珍しいプロヴァンスの白ワイン「カシー」

プロヴァンスで造られるワインの約3%程度にしか満たない白ワインを飲むなら、クロ・サント・マグドレーヌのカシー・ブランがおすすめです。

手頃な値段で手に入るので、プロヴァンス地方の郷土料理「ブイヤベース」とのマリアージュを楽しんでみましょう。

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まとめ

プロヴァンス地方ではロゼワインが生産量の9割近くを占めており、その多くがフランス国内で消費されていきます。

夏に冷やしたロゼワインを飲むことはフランスらしい夏を感じさせてくれますし、地産地消を楽しむといった背景を感じられますね。

この機会にプロヴァンス地方のワインを手に取り、その特徴を味わってみてください。