アコンカグア地方のワインの特徴、当たり年や主なワイナリーまとめ

Good Wine 編集部Good Wine 編集部

2019.01.07 公開 | 2019.01.07 更新

チリは、2015年から日本のワイン輸入量において1位になり、さらに注目度が高くなっているワイン産出国です。

チリワインは「安くて、美味しく、コストパフォーマンスが高い」イメージが日本でも強いです。

今回はチリの中でも人気のあるワイン産地、アコンカグア地方について説明していきます。

アコンカグア地方について

チリワインは、北部・中部・南部と分けることが出来ます。アコンカグア地方は、その中でも銘醸地と知られている「中部」に位置しています。

チリの中部、バルパライソ州のサン フェリペ デ アコンカグア県周辺のワイン産地です。

近年、フランスやカリフォルニアの名門ワイナリーがアコンカグア地方に進出し、コストパフォーマンスが高いワインを生産しています。

生産されているブドウ品種

アコンカグア地方では、恵まれた日照量を生かして、ブドウが栽培されています。

比較的温暖な地域では、カベルネソーヴィニヨンやシラーから凝縮感のある赤ワインが生産されています。

海側の冷涼な地域では、シャルドネやソーヴィニヨン ブランから酸味とミネラル感のバランスが良い白ワインが多く生産されています。

・カベルネ ソーヴィニヨン
・シラー
・カルメネール
・メルロ
・ピノ ノワール
・シャルドネ
・ソーヴィニヨン ブラン

アコンカグア地方のテロワールについて

アコンカグアとは、アンデス山脈にある南米最高峰の山の名前です。

そのためアコンカグア地方ではアンデス山脈と太平洋の影響を受けています。海からの冷たい海風や、日中の寒暖差が特徴的です。

晴天が多い半砂漠地帯であり、降雨量が少なく乾燥しているため、灌漑が多く用いられています。

アコンカグア地方のDO(原産地呼称)について

チリでは原産地保護のため、農業保護庁農牧局によってワイン法が統制されています。様々な規定をクリアした場合、DOと地域名の表記をすることが出来ます。

また、最低アルコール度数や樽熟成の有無によってレゼルヴァ、グラン レゼルヴァなどの表記をすることが出来ます。

アコンカグア地方には、アコンカグア ヴァレー、カサブランカ ヴァレー、サン アントニオ ヴァレーという3つのDOがあります。

アコンカグア地方内の主な産地

アコンカグア地方には3つのDOがあります。

アコンカグア ヴァレーは、アンデス山脈から海に向かうアコンカグア川沿いのワイン産地です。首都サンチアゴの西にあり、古くから果実と花の産地として知られてきました。

アコンカグア ヴァレーは、周囲を1500~1800mの山に囲まれており、幅が3~4kmのなだらかな地形です。穏やかな地中海性気候を持ち、一年の240~300日が晴天である気象条件です。

日照量は多く、日の寒暖差もあるためブドウ栽培に適しています。

ブドウの栽培面積は80%程が赤ワイン用ブドウで、チリ国内でも赤ワインの銘醸地として知られています。

特にカベルネ ソーヴィニヨンやシラーから造られた赤ワインが注目されており、果実味が豊かで凝縮感のあるワインを生産しています。

カサブランカ ヴァレーは、3つのDOの中で最も栽培面積が広いワイン産地です。標高400m程の緩やかな傾斜地に位置しています。

海岸山脈の西側に位置しており、午後には冷たい風が吹き、気温が下がることが特徴です。

白ブドウの栽培比率は75%程で、シャルドネやソーヴィニヨン ブランから高品質な白ワインを生産しています。赤ワインではピノ ノワールから生産されたワインが注目されています。

サンアントニオ ヴァレーは海岸山脈の西側に位置しており、太平洋に近いワイン産地です。フンボルト海流による冷たい海風の影響を受け、比較的冷涼なワイン産地です。

白ワイン用ブドウが多く栽培されており、70%程を占めています。

・アコンカグア ヴァレー:果実味が豊かな赤ワインの銘醸地。
・カサブランカ ヴァレー:白ワインの銘醸地として近年注目されている産地。
・サンアントニオ ヴァレー:比較的冷涼な小さな産地。

アコンカグア地方産ワインの生産量

2013年にはチリ全体で12820000hlのワインが生産されています。栽培面積では、チリ全体でのワイン用ブドウの栽培面積は約112000haです。そのうち、アコンカグア地方には約5500haが位置しています。

アコンカグア地方の生産量のデータはありませんが、栽培面積との比率から考え、623000hl程が生産されていると思われます。

アコンカグア地方のワインの歴史

チリのブドウ栽培は、16世紀のスペインによる植民地時代に始まったとされています。布教のために、スペイン人宣教師がチリにやってきました。その際にミサ用のワインを作るため、ブドウの苗木を持ち込みました。

フランス系のワイン用ブドウ品種が持ち込まれたのは19世紀ごろで、シルベストーレ オチャガビアがボルドーから苗木を持ち込んだとされています。

また、フィロキセラ禍により、ヨーロッパの多くの醸造家や栽培家がチリに移住しワイン造りを行ったため、チリワインの品質は向上していきました。

アコンカグア地方では、1870年に創業されたヴィーニャ エラスリスが特に大きな影響を与えています。エラスリスは、チリに初めてシラーを持ち込んだとされているワイナリーです。

また、アコンカグア ヴァレーをほぼ独占的に所有しており、他のワイナリーが日常消費用ワインの生産に向かう中、高品質なワイン生産志向で、アコンカグア地方を牽引しています。

アコンカグア地方で特に有名なワイン

アコンカグア地方で有名なワインを紹介します。

アコンカグア ヴァレーでは主に赤ワインが、カサブランカ ヴァレーとサン アントニオ ヴァレーでは主に白ワインが生産されています。

ヴィーニャ エラスリス マックス レゼルヴァ カベルネ ソーヴィニヨン

エラスリスがアコンカグア ヴァレーで造るカベルネ ソーヴィニヨンです。エラスリスはアコンカグア ヴァレーをほぼ独占的に所有しており、同地区を代表する造り手です。

このカベルネ ソーヴィニヨンをから造られた赤ワインは、凝縮感ある果実感と樽熟成による複雑味が印象的です。

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ヴィーニャ エラスリス エステート シラー

アコンカグア地方を代表する造り手であるエラスリスが、チリにシラーを初めてもたらしました。

この赤ワインは、そのエラスリスがアコンカグア ヴァレーで造るシラーです。

熟した果実のニュアンスと、程よい緊張感のある長い余韻が特徴的な赤ワインです。

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ノヴァス ソーヴィニヨン ブラン サン アントニオ ヴァレー

エミリアーナ ヴィンヤーズが、サンアントニオ ヴァレーで造る白ワイン。エミリアーナ ヴィンヤーズは、チリ最大の有機栽培畑を所有するワイナリーです。

こちらは有機100%のソーヴィニヨン ブランから造られた、フルーツの香りと爽やかな酸味が心地良いワインです。

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モンテス アルファ シャルドネ カサブランカ ヴァレー

天使のラベルが有名な、モンテス アルファが造るリッチな味わいの白ワインです。モンテス アルファはリゾートホテルや、様々な航空会社で使用されるなど高い知名度を誇ります。

こちらのシャルドネから造られた白ワインは、とてもコストパフォーマンスが高く、ふくよかでクリーミーな味わいを持ちます。サクラ アワードでシルバーを受賞しています。

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まとめ

今回はチリのアコンカグア地方について説明しました。

アコンカグア地方のワインは高級なものだけでなく、日常消費用のワインも高い評価を得ています。

果実感が強く、親しみやすい味わいのワインが多いことも特徴です。

是非ワイン会や、ご家庭で試してみてください。