ビールの一種バーレーワインの特徴とおすすめ品まとめ
2019.10.03 公開 | 2019.10.03 更新

今回は、バーレーワインの特徴について詳しく紹介します。
ワイン好きのあなたはもちろん、ネタとして知っておけばお酒好きの人と親しくなるのに役立ちますよ。
貴重なバーレーワインのおすすめ品も紹介するので、気になる人はぜひチェックしてみてください。
目次
バーレーワインとは?
名前に「ワイン」と付いていますが、バーレーワインはイギリスで生まれたビールの一種で、上面発酵のエールビールに分類されます。
ちなみに、サッポロやエビス、キリンなど日本で一般的に飲まれているビールは、下面発酵のラガーと呼ばれる種類です。
英語で「バーレー」は「麦」を意味するので「麦のワイン」とも呼ばれます。
バーレーワインには300年以上の歴史があるとされており、20世紀にその名がつくまでは「オールドエール」や「ストロングエール」という名前で親しまれていました。
そんなバーレーワインには以下のような特徴があります。
- フランスのワインに対抗して生まれたイギリス発祥のお酒
- ワインのようにアルコール度数が高め
- 瓶内二次発酵で造られる
- ワインのように瓶詰めした後でも発酵が進む
それぞれ詳しく掘り下げていきましょう。
バーレーワインの歴史
イギリスで生まれたバーレーワインの歴史は300年とも400年ともいわれ、フランスのワインに対抗するために造られたビールです。
イギリスはフランスよりも寒くブドウの栽培には適さないので、フランスからワインを取り寄せる「依存状態」が長く続いていました。
ワインはミサに使われるほど生活に欠かせないものであり、貴族が飲むものとしても重宝されていたので、イギリス人としてはワインをフランスに頼ることがプライドに触ったのでしょう。
そこでイギリス人が「ブドウの代わりに麦を使ってワインを造ってしまえ」と考えた結果、生まれたのがバーレーワインです。
アルコール度数は10%前後
一般的なビールのアルコール度数は4~5%前後ですが、バーレーワインのアルコール度数は7~14%前後とまるでワインのようです。
造り手によって異なるものの、通常の2~5倍の麦芽やホップを加えているので甘みや苦味、アルコール度数が高く、保存にも向いています。
瓶内二次発酵で造られる
バーレーワインの最大の特徴ともいえるのが、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で造られている点です。
タンクで一次発酵させた後に酵母を取り除き、新しい酵母と糖分を足してさらに発酵を進めます。
一般的なビールのようにガスを注入せず酵母の働きだけで泡を造り出すので、シャンパンのようなキメ細やかな泡と芳醇な旨みや香りを楽しめるのが特徴です。
完成後でも熟成が進む
一般的なビールは缶や瓶に詰められた時点で加熱消毒されるので、酵母の働きが止まり発酵や熟成もストップします。
一方、バーレーワインは瓶内で熟成された状態のまま出荷されるので、完成された後もワインのように熟成が進んでいるのです。
- 一般的なビール・・・1~2ヶ月で完成、賞味期限は3~6ヶ月
- バーレーワイン・・・半年~1年で完成、賞味期限は5年以上
バーレーワインは一般的なビールとは違って完成までに時間がかかりますが、きちんとした状態で保存すれば熟成させて味わうこともできます。
これは普通のビールにはない、バーレーワインならではの楽しみ方ですね。
日本では貴重!おすすめバーレーワインを紹介
ここまでに説明してきたように、バーレーワインは造るのにかなりの時間がかかるので、日本ではほとんどお目にかかれない貴重なビールです。
しかし、年にわずかだけバーレーワインを造っているブルワリーがあるので紹介します。
予約開始と共に売り切れてしまうほど希少で人気の品なので、早めにチェックしてみてくださいね。
サンクトガーレン 麦のワイン
クラフトビール界で有名な神奈川県のブルワリー「サンクトガーレン」でも、バーレーワインが年に一度だけ販売されます。
麦を使った「ウィートワイン」とセットで11月に販売されるので、こまめにホームページをチェックしましょう。
いわて蔵ビール バーレーワイン
岩手県の老舗酒造「世嬉の一(せきのいち)」が展開するビールブランド「いわて蔵ビール」でもバーレーワインが造られています。
しかし、1度に300本しか販売されておらず、毎年販売されるとも限らないので注意してください。
11月頭に予約が開始されるので、こまめにホームページをチェックして乗り遅れないようにしましょう。
まとめ
今回はワインではなくビールについて紹介しましたが、いかがでしたか?
世の中にはわたしたちの知らないお酒がたくさんありますし、とくにバーレーワインは店頭には決して売られていない珍しいビールなので、とても興味深いですよね。
バーレーワインはあくまでもビールですが、ワインによく似ているということで一度は試してみる価値があるのではないでしょうか。
機会があれば、貴重なバーレーワインをぜひ味わってみてくださいね。